食品の裏側
阿部司
東洋経済新聞社(2005) \1,400
ISBN:4-492-22266-9

食品の裏側 表紙

著者は、山口大学文理学部理学科出身、食品添加物のセールスエンジニアのモーレツ社員として、トップの実績誇っていたが、 自分の売った添加物でよみがえったくず肉のミートボールを美味しそうに食べる娘を見て驚き、即刻会社を辞め、 食品添加物等の情報公開のために講演活動等を始めた。添加物が如何に広く使われ、浸透しているかを我々はあまりに知らない。 普通に食事をしていれば、60-70種類くらいの添加物は接種していることになるそうです。勿論、全て体に悪いものばかりではなく、 腐敗を止めたり、美味しくしたりする多くの良い機能を持っています。しかし、多くの添加物の複合についての毒性や影響は 問題にされず、全く知らないうちに接種しているのです。著者が最も危惧する物質の1つは、蛋白加水分解物。 加水分解のために塩素化合物を使う点も不安だが、強烈な旨味をつくり、子供に、これ無しでは美味くないとの味覚を植え付けている。 子供の成長にとって、料理を手間ひまかけてつくり味わうという経験が何より大切という。食べ物を求めて今の文化を創った人類が、 その科学技術をもって、人類たる根本を破壊しているのではとの警鐘です。

(溝田 忠人)