子どもの社会力
門脇厚司
岩波新書648(1999) \660+
ISBN:4-00-430648-5

子どもの社会力 表紙

子育て中の方、少子化を危惧する方、政治家は必読。すでに七年前に岩波新書でこのような本があったのです。 まず、子どもの発達過程の重要さについて、生後二年以内の赤ちゃんとの接触方法がきわめて重要。 赤ん坊はきわめて高い能力を持って生れる。大人の動きを監察し、表情や、声を高度に認識する。働きかけに対して、 目や表情、声、指先で応答し、大人の働きかけを期待している。この相互作用が脳を育てる。おとなしいからとTVの前に 座らせておくなどのことは、発達に障害となる。大人との接触、多様な経験、これなくして子どもの社会性は育たない。 著者は、子どもの社会性が問題になる前に大人の社会性が欠けていることを指摘する。採るべき良い方法として、 「冒険遊び場」を提唱している。子どもの好きな、自然、基地遊び、材料があり、指導者が常駐する施設が、 ヨーロッパの国には存在する。先進諸国も同様の問題に直面した経験から編み出したものである。指導者はプレイリーダーと呼ばれ、 大学で教育学、心理学、芸術、技術など子どもの指導者として十分な訓練と教養を習得した専門家(地方公務員)である。 このストレス社会で、子どもを健全に育てるためには工夫が要る。先進地域に学ぶべきである。 日本では東京都世田谷区羽根木プレイパークがある。http://www.playpark.jp/

(溝田 忠人)