はだかの起源 ―不適者は生きのびる
島泰三
木楽舎(2004) \1,900
ISBN:-907818-47-5

はだかの起源 表紙

ヒトの特徴である「はだか」はどうして?裸には優位性がどう考えても無い。 なぜ髪の毛だけ長くなるのか、こういうことについて昔から議論があった事を紹介する。 ダーウィンの自然淘汰説では説明できない、解明できていない、ごまかしている。 適者生存の原理が裸について成り立つのは、 ゾウは巨体を冷却するのに都合が良い、クジラ類の水中遊泳の抵抗軽減には毛が無い方が良いなど。 また裸のコビトカバは水辺に暮らすため水中生活との関係? ハダカデバネズミは穴を掘って暮らすための進化と説明つきそうであるが、 ハダカオヒキコウモリは空飛ぶ事と裸がどういう関係にあるのか?ヒトも??

著者は、あとがきで、コロモジラミのDNA鑑定から 着物を着用し始めた時期とはだかの起源が分かりそうだとのべる。 ネアンデルタール人は毛皮があった、裸になったのはホモ・サピエンスのみと独自の新説を披瀝する。 随所に権威に盲従しない、観察に自信のある研究者としての見識や達見が光っていて 他の分野の者にも役立つ本である。

(溝田 忠人)